PS5やPS5 Proを手に入れ、数十万円クラスの高性能なサウンドバーに接続。いざ最高の体験を!……と設定画面を開いた瞬間、多くの40代がここでフリーズします。
「HDMI機器の種類? 俺が持ってるのはサウンドバーなのに、なぜ選択肢にAVアンプがある?」 「音声フォーマット? リニアPCMとDolby Atmos、結局どっちが正解なんだ?」
単刀直入にお伝えします。このPS5の音声設定は、ホームシアターの知識がないユーザーにとってあまりにも不親切な“罠”です。特に、当ブログで「絶対に手を出すな」と警告し続けている『AVアンプ』という単語が設定項目に存在するため、直感で選ぶと100%間違えます。
お使いのサウンドバーが「Dolby Atmos」に対応しているかどうかで、選ぶべき答えが変わります。
- 【パターンA】Atmos対応機種(推奨):機器の種類「AVアンプ」/フォーマット「Dolby Atmos」
- 【パターンB】Atmos非対応機種:機器の種類「AVアンプ」/フォーマット「Dolby Audio」
※PS5の性能を100%引き出すにはAtmos対応機が必須です。もしこれから機材を揃える段階であれば、設定で悩む前にレビュー済みサウンドバー」全リストから、PS5に最適なパススルー対応機を確実に選んでください。


この記事では、休日の貴重な時間を無駄な設定トラブルに奪われないための「唯一の正解手順」を、運営者情報(プロの視点と客観的データに基づく私の哲学)と共に完全論破します。
PS5設定で「サウンドバー」ではなく「AVアンプ」を選ぶべき客観的理由
当ブログでは一貫してAVアンプは買うなと警告し続けています。それにもかかわらず、なぜPS5の設定項目では「AVアンプ」という文字列を選ばなければならないのか。これが多くのユーザーがハマる最大の沼です。
結論から言えば、この設定項目は「いま繋いでいる機械の名前」を聞いているのではなく、「繋いでいる機械の“機能”」を聞いているに過ぎません。
- 「テレビ」を選ぶとは?:「難しい音声信号(Dolby等)は処理できないので、PS5側で一番簡単な音(ステレオ2ch)に変換して送ってくれ」という宣言。
- 「サウンドバー」を選ぶとは?:「Atmos等の高度な処理は無理なので、PS5側で5.1ch程度に処理して送ってくれ」という宣言。(※PS5側の古い定義に基づく)
- 「AVアンプ」を選ぶとは?:「“全部入り”の最高機能を持っている。Dolby Atmosでも何でも完璧に処理できるから、PS5は何もせず、音のデータを“生のまま”全部送ってくれ」という宣言。
SONY HT-A9M2やBose Smart Ultra Soundbarのような現代の高性能サウンドバーは、機能的には“AVアンプ”と“スピーカー”が一体化したようなものです。その性能を100%引き出すには、PS5に対して「私にはAVアンプと同じ処理能力がある!」と宣言する必要があります。ここで律儀に「サウンドバー」を選んでしまうと、PS5はAtmos信号を送るのをやめてしまい、機材の性能を自ら殺すことになります。
「リニアPCM」vs「Dolby Atmos」どっちが正解?
「AVアンプ」を選ぶべき理由がわかったところで、次の沼です。「音声フォーマット(優先)」はどれを選ぶべきか。ここでも巷の「ゲームはリニアPCM最強説」という古い神話が、あなたを混乱させます。
Atmos対応サウンドバーを持っているなら、Dolby Atmos一択です。リニアPCMを選んではいけません。
確かに、音声を一度「Dolby」形式に圧縮し、それをサウンドバーで展開する方式は、理論上、無圧縮のLPCMよりもごく僅かな処理遅延が発生します。ですが、それは10年以上前の古いAVアンプや、eARC非対応の光デジタル接続時代の話です。現代のeARC対応サウンドバーとPS5の組み合わせにおいて、その遅延を体感できる人間はまずいません。
客観的な測定データ(RTINGS.com)を見ても、eARC接続であればLPCMとDolby Atmosの遅延差は数ミリ秒(1000分の数秒)に過ぎません。人間が音ズレを体感できるのは早くても40ms〜と言われており、これは完全に「体感不能」な誤差です。
それよりも、リニアPCMでは「Dolby Atmos(高さや位置情報を含んだオブジェクトベースの音声)」を送れないという事実の方が、100倍致命的です。あなたがサウンドバーに投資した最大の理由は、頭上や背後から音が降り注ぐあの“異次元の没入感”のはずです。リニアPCMを選ぶということは、その最大の価値を自ら捨て、平面的な音に戻してしまう行為に他なりません。


【完璧な手順】PS5 / PS5 Pro 音声設定の全ステップ
実際の設定手順を解説します。(※お使いのテレビ側の設定で「eARC」が「オン」になっていることを前提とします)
PS5のホーム画面から 設定 > [サウンド] > [音声出力] を選びます。
一番上の「出力機器」が「HDMI機器(AVアンプ)」になっていることを確認し、「全般」の項目にある「HDMI機器の種類」から「AVアンプ」を選択します。あなたのサウンドバーの「処理能力」をPS5に正しく伝えるための最重要ステップです。 ここで絶対に「サウンドバー」を選ばないでください。

「AVアンプ」を選ぶと、詳細な設定が可能になります。サウンドバーのスペックに合わせて、以下のように最終決定を下してください。
■ Atmos対応サウンドバーの場合(推奨)
「音声フォーマット(優先)」から「Dolby Atmos」を選択。これで、PS5はゲームやAtmos対応のVODサービス比較(Netflix等)のAtmos音声を、そのままサウンドバーへ送られます。

■ Atmos非対応(5.1ch等)サウンドバーの場合
「チャンネル数」を「5.1ch」等に合わせた上で、音声フォーマットは「Dolby Audio」を選択。これで旧型機材でも本来のパフォーマンスを最大限に引き出せます。
【警告】設定変更後に音が途切れる場合の唯一の処方箋
上記の手順で「Dolby Atmos」を選択すると、PS5からサウンドバーへ、従来とは比較にならないほど膨大な非圧縮の音声データが流れます。もし設定後に「音が途切れる」「一瞬画面が暗転する」といった症状が出た場合、十中八九「HDMIケーブルの伝送スピード不足」が原因です。
数万円のサウンドバーの性能を、付属の古いケーブルや数千円をケチった低品質ケーブルで台無しにするのは最も愚かな行為です。PS5とサウンドバーを繋ぐケーブルは、必ず「48Gbps」の伝送帯域を保証するUltra High Speed HDMIケーブルを使用してください。この悩みを今すぐ解決し、沼を回避するための物理的な最低条件がこちらです。
購入前のリアルな障壁を破壊するプロのFAQ
設定を極めたあなたを待ち受ける「次の致命的な罠」
高性能なAtmos対応サウンドバーの性能を限界まで引き出す「完璧な音声設定」は、機器の種類を「AVアンプ」にし、フォーマットを「Dolby Atmos」にする。たったこれだけです。この設定変更によって、あなたがサウンドバーに投じた投資は、初めてその真価を発揮します。
しかし、プロとして残酷な真実をもう一つだけお伝えしなければなりません。
PS5の「音」の設定を完璧にしても、「映像遅延」と「HDMI 2.1ポートの枯渇」という物理的な罠を回避していなければ、ゲーミングシアターとしては0点に等しいという事実です。
「PS5とサウンドバーを繋いで、テレビに映像を送る」
「テレビのHDMIポートに、なんとなく機材を繋いでいる」
もしあなたがこの状態なら、数十万円の機材のポテンシャルは死に絶えています。音の設定という難関をクリアした賢明なあなたなら、休日の没入感を根底から破壊するこの“最悪のボトルネック”を放置することは許されないはずです。
せっかくの設定を無駄にしないためにも、以下の記事で「ゲーミングシアターにおける物理接続の唯一解」を必ず確認し、完璧な環境を完成させてください。
(※もしこれからPS5用のサウンドバーを購入予定の方は、接続トラブルを未然に防ぐため、必ずレビュー済みサウンドバー」全リストから『HDMI 2.1パススルー対応』の機材を選んでください)


