「いつかは、ゼンハイザーのAMBEO MAX。」
ホームシアターを志す40代の男性なら、一度はこの「巨大な憧れ」を抱いたことがあるのではないでしょうか? サウンドバー一本で、リアルな5.1.4chを実現するモンスターマシン。
しかし、プロとして、そしてあなたの生活を守る「コンシェルジュ」として、あえて厳しいことを言わせてください。
今、AMBEO Soundbar MAXを買うのは、おすすめしません。
なぜなら、その「音」以前に、日本のリビングでは「設置した瞬間に後悔する致命的な罠」が潜んでいるからです。
今回は、世界で最も辛口な評価機関「RTINGS.com」の客観的データを用いながら、なぜMAXが「過去の英雄」となりつつあるのか、そして我々40代が選ぶべき「現代の正解」は何なのか、包み隠さず解説します。RTINGS.com」のデータの読み方はこちら
- 音質は本物だが…: 映画評価「7.8」は優秀。しかし、音楽評価「7.6」が示す通り、ステレオ再生時の低音バランスに癖がある。
- 物理的な絶望: 高さ約13.5cmは、日本のほぼ全てのテレビの画面下部を隠してしまう。
- 結論: ゼンハイザーの音が欲しいなら、日本の住宅事情に最適化された「AMBEO Soundbar Plus」を選ぶのが、失敗しない唯一の道である。
▼今、選ぶべき「正解」はこちら
(※MAXの購入は、専用のシアタールームがある方以外には推奨しません)
1. データが語る実力:RTINGS評価「Movies 7.8」の正体
まず、感情論抜きで「音の実力」を見ていきましょう。以下が、RTINGS.comによるAMBEO Soundbar MAXの全スコアです。
映画評価「7.8」:腐っても鯛、未だトップクラス
さすがはゼンハイザーです。発売から時間が経っても「Movies 7.8」というハイスコアを維持しています。
▼ Sennheiser AMBEO Soundbar MAX Soundbar Review
- Mixed Usage (総合): 8.0
- Dialogue/TV Shows (会話/テレビ): 8.5
- Music (音楽): 7.6
- Movies (映画): 7.8
出典:RTINGS.com | Sennheiser AMBEO Soundbar MAX Soundbar Review
The Sennheiser AMBEO Soundbar MAX is a 5.1.4 setup with 13 speakers that delivers an impressive immersive experience for a standalone bar. This system has a unique 3D mode…
(Sennheiser AMBEO Soundbar MAXは、13個のスピーカーを搭載した5.1.4chセットアップで、単体バーとしては印象的な没入体験を提供します。独自の3Dモードを搭載しており…)
出典:RTINGS.com | Sennheiser AMBEO Soundbar MAX Soundbar Review
特に評価すべきは、「Atmos(高さ方向の表現)」です。
13個のドライバーが生み出す音の波は、天井や壁に反射し、まるで魔法のような「音のドーム」を作ります。リアスピーカーなしでこれだけの包囲感を出せるのは、この巨大な筐体があってこそでしょう。
セリフ評価「8.5」:ニュースも映画も極めてクリア
「Dialogue/TV Shows」の8.5点も見逃せません。
これはセンターチャンネル専用のドライバーが優秀であることを示しています。
アクション映画の爆音の中でも、登場人物のセリフが埋もれることなく、くっきりと耳に届きます。この点において、不満が出ることはまずないでしょう。
音楽評価「7.6」:ここが最初の「落とし穴」
一方で、気になるのが「Music 7.6」という、フラッグシップにしては控えめなスコアです。
RTINGSはこう指摘しています。
…it’s audibly lower than other frequencies at the same volume, which gives it a disappointing feel on stereo bass-heavy content like some music genres.
(…低音域は、同じ音量の他の周波数帯域よりも聴覚的に低く、低音重視の音楽ジャンルなどのステレオコンテンツでは期待外れな印象を与えます。)
出典:RTINGS.com | Sennheiser AMBEO Soundbar MAX Soundbar Review
意外かもしれませんが、MAXは「サブウーファー内蔵」を謳っているものの、ステレオ音楽再生時の低音の量感(バランス)には難があると評価されています。
30Hz付近まで沈み込む能力はあるものの、中高域のパワーに負けてしまい、「迫力があるはずなのに、音楽を聴くと少しスカスカする」という現象が起きがちです。
音楽も楽しみたい40代にとって、この「7.6点」は、約30万円という価格を考えると看過できないウィークポイントです。
2. プロが購入を止める理由:「高さ13.5cm」の絶望
私がMAXの購入を止める最大の理由。それは音質ではなく、「物理的な暴力性」です。
日本のテレビには「デカすぎる」
高さ約13.3cm(インシュレーター込み)。
この数字がどれほど危険か、ピンときますか?
現在販売されている、SONY BRAVIAやPanasonic VIERAなど、ほとんどの有機ELテレビ・液晶テレビの「スタンドから画面下までの隙間」は、せいぜい3cm〜8cm程度です。
つまり、AMBEO MAXを置くと、テレビ画面の下数センチが確実に隠れます。
映画の字幕、ニュースのテロップ、ゲームのUI……これらが常に見えない状態。これを「没入感」とは呼びません。ただの「ストレス」です。
[画像挿入提案:一般的なテレビの前に13.5cmの箱を置き、画面下部が隠れているシミュレーション図、またはRTINGSの製品サイズ比較画像]
テレビを壁掛けにすればいいのでは?
ナオキその通りです。しかし、本体重量18.5kgという事実も忘れてはいけません。
18.5kgのサウンドバーを支えるには、壁側の補強が必須です。賃貸マンションの石膏ボードに手軽に取り付けられるレベルではありません。「EQUALS WALL V3」のような壁寄せスタンドでも、サウンドバー棚板の耐荷重を超えるケースがほとんどです。
つまり、MAXを導入するということは、「テレビ環境のリフォーム」と同義なのです。
RTINGSが報告した「異臭」騒ぎ
さらに、RTINGSのレビューには少し怖い報告もあります。
Note: During our testing the Sennheiser AMBEO Soundbar MAX got hot and started to smell bad after about only 10 minutes of operation. The smell resembled that of a burning plastic/wire…
(注:テスト中、AMBEO MAXはわずか10分の動作で熱くなり、異臭を放ち始めました。プラスチックや配線が燃えるような臭いで…)
出典:RTINGS.com | Sennheiser AMBEO Soundbar MAX Soundbar Review
個体差の可能性もありますが、巨大なアンプを密閉筐体に詰め込んでいる以上、発熱のリスクはつきまといます。日本の夏場の閉め切ったリビングで使うには、少し不安が残る情報です。
3. 結論:40代の賢い選択は「AMBEO Soundbar Plus」一択
では、ゼンハイザーの「あの音」を諦めるべきか?
いいえ、違います。
私たちには、MAXの欠点を解消し、日本の住環境に最適化された「正統後継者」がいます。
それが、Sennheiser AMBEO Soundbar Plus です。
なぜ「Plus」が正解なのか?
- 高さ7.7cmの「設置革命」
MAXより約6cmも低い7.7cm。これなら、多くのテレビの前に置いても画面干渉のリスクを最小限に抑えられます。重量も約6.3kgと、一人で設置可能です。 - 音のDNAは「MAX」譲り
RTINGSの比較評価でも、PlusはMAXに対し、サラウンド性能で肉薄しています。むしろ、最新のSoC(処理チップ)による自動音場補正(キャリブレーション)はPlusの方が優秀で、複雑な形状の日本のLDKでも、正確な7.1.4chを仮想構築できます。 - 「サブウーファー追加」という拡張性
もし、MAXのような「地響き」が欲しいなら、浮いた差額で「AMBEO Sub」を追加してください。
「バー単体(MAX)」で無理やり出す低音と、「別体のサブウーファー(Plus + Sub)」が出す低音。物理的にどちらが有利か、オーディオファンなら明白ですよね? 低音は物理量です。 別体に勝るものはありません。
RTINGS比較による決定打
RTINGSも比較レビューでこう結論付けています。
The Sennheiser AMBEO Soundbar MAX is better than the Sennheiser AMBEO Soundbar Plus. The MAX is a bigger setup with a lot more rumble in the bass…
(MAXの方が低音の鳴り(ランブル)はあるが…)
出典:RTINGS.com | Sennheiser AMBEO Soundbar MAX Soundbar Review
「MAXの方が上」と書いてあるじゃないか!と思いましたか?
続きがあります。MAXは「もっとも大きなセットアップ(bigger setup)」であるという点です。
私が提案するのは、「MAX(単体)」vs「Plus + Sub(セット)」の比較です。
この組み合わせなら、MAXの唯一の優位性である「重低音」さえも凌駕し、かつ「テレビが見えない」という絶望も回避できます。
AMBEO Soundbar Plusの詳細レビューはこちら]
まとめ:伝説は伝説のままで。現実は「Plus」を買おう。
Sennheiser AMBEO Soundbar MAXは、間違いなくサウンドバーの歴史に残る名機です。しかし、日本の家庭において、これを導入するのは「ロマン」ではなく「無謀」です。
- 画面が見えなくなる高さ(13.5cm)
- 壁掛け不可能な重さ(18.5kg)
- ステレオ再生時の低音バランスの癖
これらを抱え込む必要はありません。
ゼンハイザーの「没入感」を、スマートに、そして確実に手に入れるなら、「AMBEO Soundbar Plus」を選んでください。そして、余裕があればサブウーファーを足す。
これが、失敗しない大人のオーディオ投資です。
▼日本のリビングにおける「真のフラッグシップ」
▼低音の支配者になりたいなら、これを追加


