2025年の有機ELテレビ選び、本当に悩ましいですよね。
SONY BRAVIA「A95L」、Panasonic VIERA「Z95B」、そしてLGエレクトロニクス G5「OLED77G5PJB」。各社のフラッグシップが勢揃いし、「史上最高画質」「AIプロセッサーが凄い」と、どのレビューを見ても絶賛の嵐。
しかし、私たち40代が知りたいのは、抽象的な賛辞ではなく、「で、結局どれが自分の環境にとって“賢い投資”なのか?」という一点ではないでしょうか。
ようこそ、スマートホームシアターの教科書へ。コンシェルジュのナオキです。
当ブログでは、巷の「おすすめランキング」記事とは一線を画し、「失敗しない・沼にハマらない」という視点から、プロの知見と客観的なデータを基に結論を導き出します。
この記事では、LGの最上位モデル「G5」に焦点を当て、海外の権威あるレビューサイト「RTINGS.com」の客観的測定データを用いながら、SONY A95L、Panasonic Z95Bと徹底比較。
LG G5が「買い」となる明確な理由、そして「40代の賢い選択肢」となる“特定の条件”を、専門家の視点で断言します。
LG G5は、巷のレビュー通り「最高クラスの画質と性能を持つテレビ」であることは間違いありません。
しかし、SONY A95L、Panasonic Z95Bという強力なライバルがいる中で、私が「40代の賢い投資」としてLG G5を“あえて”推奨するのは、以下の3つの条件に当てはまる方です。
- 77インチ以上の「真の大画面」で異次元の没入感を求める方
- 2025年10月現在、日本のフラッグシップモデルで77インチおよび83インチを正規販売しているのはLG G5だけです。これは決定的な優位性です。
- SONY製以外のサウンドバー(Bose, JBL, Denonなど)を使っている(または使いたい)方
- PS5やPCで本気でゲームをプレイする方
- RTINGS.comの「Gaming」スコアは「9.1」(Responsivenessは「9.2」)と、A95L(8.8)を明確に上回る最高クラスの性能を誇ります。
もしあなたが上記3つのどれかに強く当てはまるなら、LG G5は「最強の選択肢」となります。
なぜそう断言できるのか?その客観的な根拠(データ)を、これから一緒に詳しく見ていきましょう。

まずは、LG G5の「現在地」を客観的に把握するため、RTINGS.comのスコアをライバルと比較した以下の表をご覧ください。

RTINGS.comの客観的データで斬る!G5 vs A95L vs Z95B 徹底比較
まず、巷のレビューが「絶賛」する理由を、客観的なデータで確認しましょう。
主観的な「綺麗!」という感想ではなく、プロが信頼を置く測定機関「RTINGS.com」のスコアを見ていきます。彼らは製品を公平に、同一環境で厳密にテストしています。
RTINGS.com https://www.rtings.com/tv/reviews/lg/g5-oled
巷のレビューでは「どれも素晴らしい」で終わってしまいますが、データは嘘をつきません。RTINGS.comのスコアを比較すると、各モデルの「得意分野」が明確に見えてきます。
▼ 2025年フラッグシップ有機EL 3強 比較スコア(RTINGS.comより)
RTINGS.com https://www.rtings.com/
モデル名 総合評価 (Mixed Usage) 映画鑑賞 (Home Theater) ゲーム (Gaming) 応答速度 (Responsiveness) LG G5 9.0 9.0 9.1 9.2 Panasonic Z95B 8.9 8.9 9.2 9.4 SONY A95L 8.7 8.9 8.8 8.9 ※スコアは10点満点。Responsivenessは応答速度や入力遅延の評価)
この表から読み取れる「事実」を、プロの視点で「翻訳」していきましょう。
1. 映画鑑賞(Home Theater)は「三者互角」
まず注目すべきは「映画鑑賞 (Home Theater)」のスコア。
G5が9.0、Z95BとA95Lが8.9と、ほぼ横並びです。

これは、黒の締まり、コントラスト、色の正確性といった有機ELの基本画質が、3社とも「ほぼ完璧」なレベルに達していることを示しています。巷で言われる「A95Lは色が濃い」「Z95Bは自然」といった差は、もはや測定誤差レベルか、好みの領域です。映画鑑賞がメイン目的の場合、画質で悩む必要はほぼありません。
2. ゲーム性能(Gaming)は「G5とZ95Bの2強」
違いが明確に出るのが「ゲーム (Gaming)」と「応答速度 (Responsiveness)」です。
- LG G5 (9.1 / 9.2)
- Panasonic Z95B (9.2 / 9.4)
- SONY A95L (8.8 / 8.9)
あれ? Z95Bが一番スコアが高いですね。G5が「ゲーマー最強」ではない?



鋭いご指摘です。データ上はZ95Bが僅差でトップです。しかし、これが「40代の賢い選択」というフィルターを通ると、話が変わってきます。その理由は、次のセクションで明らかになります。
重要なのは、SONY A95Lがこの2モデルに比べて明確にスコアを落としている点です。A95Lも素晴らしいゲーミングテレビですが、「コンマ1秒を争う応答速度」や「最新のゲーミング機能への対応度」において、G5とZ95Bが一歩リードしている、というのがRTINGSの客観的な評価です。
40代の「賢い投資」としてG5が最適解となる“3つの理由”
データ比較を踏まえた上で、なぜ私が「LG G5」を特定の条件で強く推奨するのか。その理由を3つ、明確に解説します。
理由1:【大画面の唯一性】77インチ以上は「G5」しか選択肢がない
これが最大の理由です。
私たち40代が求める「異次元の没入体験」。それを実現する最短ルートは「大画面化」「プロジェクターの“沼”を避けた賢い大画面化」です。65インチと77インチでは、視界を覆う情報量が全く異なり、映画やゲームへの没入感は別次元になります。


そして、2025年10月現在、驚くべき事実があります。
- LG G5: 83インチ、77インチ、65インチ、55インチを国内販売
- Panasonic Z95B: 65インチ、55インチのみ(77インチは国内未発売)
- SONY A95L: 65インチ、55インチのみ(77インチは国内未発売)



そうなのです。いくらZ95Bのゲーミングスコアが「9.2」でG5の「9.1」を上回っていても、私たちが求める77インチのモデルが日本に存在しないのです。
したがって、「77インチ以上で、かつ最高クラスのゲーミング性能を持つフラッグシップモデルが欲しい」というニーズに対する答えは、自動的に「LG G5一択」となります。これが「賢い投資」の結論です。
理由2:【音の自由度】SONYエコシステムに縛られない
当ブログの哲学は「沼にハマらない賢い選択」です。
SONY A95Lには「アコースティックセンターシンク」という素晴らしい機能があります。これは、対応するSONY製サウンドバー(例:HT-A9M2)と組み合わせると、テレビ本体がセンタースピーカーとして機能し、音の定位感を向上させる技術です。
それは魅力的ですね。A95Lの方が良いのでは?



もしあなたが「サウンドバーも絶対にSONYのHT-A9M2にする」と決めているなら、A95Lは最高の選択肢「A95Lの“唯一”の推奨条件を解説した記事」です。その場合は、以下のA95LとHT-A9M2のレビュー記事「HT-A9M2の客観的レビュー」をぜひご覧ください。



しかし、逆を言えば、A95Lの真価はその「SONYエコシステム」の中で最大化されます。もしあなたが既にBoseやJBLのサウンドバーを愛用している、あるいは音響はAVアンプ(非推奨ですが)や他社製品で自由に組みたい「“沼”にハマらない音の結論」と考えている場合、A95Lのそのメリットは活かせません。
LG G5なら、メーカーの垣根に縛られることなく、あなたが選んだ「最高のサウンドバー」と自由に組み合わせることができます。これは、特定のメーカーに囲い込まれない「音の自由度」であり、長期的に見て「賢い選択」と言えるのです。
理由3:【ゲーマーへの最適化】A95Lを凌駕するゲーミング性能
理由1、2と重複しますが、ゲーム性能はG5の明確な強みです。
RTINGSのスコアが示す通り、G5のゲーミング性能(9.1)はA95L(8.8)を上回ります。入力遅延の少なさ、165Hzまでの高リフレッシュレート対応など、PS5やハイエンドPCの性能を限界まで引き出すスペックを備えています。
映画鑑賞性能が「互角」である以上、「ゲームも最高環境でプレイしたい」というニーズが少しでもあるならば、A95LよりもG5を選ぶ方が、より満足度の高い投資となります。
【最重要】G5購入前に知るべき“唯一”の注意点(沼)
ここまでG5を推奨してきましたが、プロとして「失敗しない」ための最大の注意点をお伝えしなければなりません。
それは、「77インチモデル」と「83インチモデル」は、スタンドが付属しないということです。
えっ、どういうことですか?



G5は元々、壁に絵画のようにピッタリと設置する「ギャラリーデザイン」をコンセプトにしています。そのため、77/83インチモデルには「壁掛け金具」が同梱されており、「テレビ台に置くためのスタンド」は別売り(オプション)なのです。
(※55/65インチモデルにはスタンドが付属しています)
巷のレビューサイトではこの点を見落としがちですが、これは「沼」の入り口です。
- 壁掛けができない賃貸住宅の場合「賃貸でも壁掛けする方法はこちら」
- 壁掛け工事の費用や手間をかけたくない場合
上記に当てはまる方は、必ず「別売りの専用スタンド」を同時に購入する必要があります。


この「スタンド代」という追加コストと、設置の手間をあらかじめ理解しておくこと。これが、LG G5で「失敗しない」ための最も重要な知識です。
とはいえ、この点をクリアし、77インチ以上の大画面を手に入れた時の没入体験は、そのコストを遥かに上回る価値があると私は断言します。
まとめ「目的別の3機種比較まとめ記事はこちら」:LG G5は「大画面ゲーマー」にとって唯一無二の“賢い投資”
最後に、LG G5の評価をまとめます。
▼ LG G5を選ぶべき人
- 77インチ以上の大画面で異次元の没入体験をしたい人(国内唯一の選択肢)
- PS5やPCで、最高クラスのゲーム体験をしたい人(RTINGSスコア9.1)
- SONY製以外のサウンドバーを使っている、または自由に選びたい人
▼ LG G5を“選ばない”選択肢
- SONYのサウンドバー(HT-A9M2など)と連携させ、テレビもスピーカーとして使いたい人
- → SONY A95L が最適です。
- 65インチ以下で、ゲーム性能と画質のバランスが最も良いモデルが欲しい人
- → Panasonic Z95B も有力な選択肢です(ただし77インチ以上はありません)。「Z95Bの徹底レビューはこちら」
LG G5は、単なる「高性能テレビ」ではありません。
それは、日本市場において「77インチ以上の大画面」と「最高クラスのゲーム性能」、そして「音の自由度」を同時に満たす、唯一無二のフラッグシップ機です。
77インチモデルの「スタンド別売り」という点さえクリアできれば、これほど「賢い投資」はありません。
巷のランキング記事に惑わされず、客観的なデータとご自身の「目的」を照らし合わせ、後悔のない選択をしてください。
あなたのホームシアター体験が、G5によって異次元のレベルへ引き上がることを願っています。

